​園芸療法士の私が、作品づくりをゴールにしない理由

こんばんは
園芸療法士Kiyoです


今日は園芸療法の訪問日でした


現場で入居者さんと過ごしながら
ふと思ったことがあります


今日は
園芸療法コーディネーターを
目指している方や


すでに現場で頑張っておられる
みなさんに向けて
ひとつ問いかけてみたいと
思います。


「あなたが対象としたい方々
救いたいと思っている人たちは
一体何を望んでいるので
しょうか?」

目次

施設のご利用者さんは、本当に「植物」を欲しているのか?

私が対象者とする
施設のご利用者さんや
入居者さんは


本当に植物そのものを
欲しているのでしょうか?


「もっとガーデニングがしたい」


「新しいお花の名前を覚えたい」


「立派なアレンジメント作品を
作りたい」



そう思って
参加されている方も
いらっしゃるかも
しれませんが


私が思う対象者さんの
本当に望んでいること


それは


「話を聞いてほしい」


「退屈なので何か
できることをしたい」



ということだと思っています


だから
私の園芸療法の時間は
何か素晴らしい作品を
作ることや


その日のプログラムを
予定通りこなすことを
目標とはしていません


手がうまく動かなくて
出来なかったのなら
それでいいんです


その日の気分で
乗り気じゃなければ
ただ座っているだけでもいい



無理に作業を
してもらうのではなく


ただ、しっかり喋って
笑ってほしい



そんな思いで
いつも施設のお庭づくりや
活動を行っています

お庭の見える場所で開いた「ニシノ喫茶店」

今日はお庭の見える
大きな窓のすぐ横で
「ニシノ喫茶店」を
オープンしました


お庭で咲いた

エキナセアを使った
あたたかいハーブティーを
用意しました


透明なガラスのティーポットに
お湯を注ぐと


中でピンクのお花の花びらが
ゆらゆらと揺れて
きれいな色がお茶に
広がっていきます



それをお見せすると
入居者さんが


「あら、きれい!
お花が入ってるのね」


「いい香りがするわね」



と、目を輝かせて
くださるんです


「このピンクのお花
エキナセアっていうんですよ
昔は風邪の薬としても
使われていた植物なんです」


とお話ししながら
ゆっくりお茶をカップに注ぎます


「ちょっと熱いから
気をつけてね」


なんて声をかけながら
みんなで一緒にお茶を
いただく時間


特別な農作業をしたわけでも
難しい工作をしたわけでも
ありません


ただ
お庭の緑とお花を眺めながら
温かいお茶を飲んで
日頃のちょっとした話や
昔の思い出話に耳を傾ける


「こうやって
お庭を見ながら
おしゃべりするのが
一番落ち着くわ」


「なんだか元気に

なっちゃった」


免疫が上がった
気がするわ!」


そう言って
ハハハと弾けるような笑顔を
見せてくださったとき


ああ、今日ここに来て
本当によかったなと感じます


たくさんお話しをして
顔見知りになって
お互いの心が通い合う


今日もまた
少しずつ温かい信頼関係が

築けたような気がしました

完璧なプログラムよりも、目の前の人の声に耳を傾けること

園芸療法を学んでいると
つい真面目な方ほど
肩に力が入ってしまいます


「せっかくの園芸療法だから
ちゃんとした植物の知識を
教えなきゃ」


「時間内に立派な
作品を作り上げて
持ち帰ってもらわなきゃ」


「準備した手順通りに
プログラムを進めなきゃ」


そう思って
一生懸命になる気持ち
すごくよく分かります


でも、それって時に
「提供する側の都合」
になってしまうことが
あるんですよね。


ご入居者さんが
本当に求めているのは



完璧な指導者でも
上手にできた作品でもありません


植物というきっかけを通して
自分の話にじっくり
耳を傾けてくれる


私たちの存在自体が
心がほっと安らぐ時間そのもの
なんだと思います


作品が完成しなくても
お茶を一杯飲んで


「今日はお花がきれいだね」


「昔こんな花を育てていたのよ」


とお話しして笑顔になれたなら
園芸療法として大成功なんです

あなたが救いたいと思っている人は、今どんな気持ちでいて、何を求めているでしょうか?

「話を聞いてほしいな」


「誰かと一緒に笑いたいな」


もし対象者の方の気持ちが
少し読めたら


まずは難しく考えず
一輪のお花とお茶を用意して
じっくりお話を聞くことから
始めてみてください


そんな
温かい園芸療法の形を
これからも私と一緒に
作っていきましょう!

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