皆さん、こんにちは。
広島で園芸療法士として
活動している西野です。
いつもブログをお読みいただき
ありがとうございます。
12月も押し迫り
広島の街も慌ただしさを
増してきました。
私は今日、一息ついて
手元にある「種」の
整理をしています。
この時期に欠かせない
来年に向けた大切な準備の
一つです。
150坪のガーデンと、今年の反省
私の運営している
園芸療法ガーデンは
約150坪の広さがあります。
正直に申し上げますと
今年は出張などの仕事が立て込み
ガーデンに足を運ぶ時間が
ほとんど取れませんでした。
その結果、多くの作物を
だめにしてしまいました。
これは、管理をおろそかに
してしまった私自身の反省点です。
しかし、そんな過酷な状況でも
自力でしっかりと育ち
花を咲かせ、実をつけてくれた
植物たちがいました。
人間の手助けが十分でなくても
土と水と光を頼りに恵みを
もたらしてくれた彼らの姿には
ただただ頭が下がる思いです。
来年は仕事のペースを調整し
もっとガーデンに関わる時間を
増やす予定です。
この150坪という場所を
訪れる生徒さんたちが
実際に土に触れ
園芸療法の深さを
学べる場として
一から整えていきたいと
考えています。
夜な夜な行う、種の選別作業
昨夜は、静かな時間の中で
今年ガーデンで採れた種の
整理をしていました。
ローゼル、アズキ、落花生
そしてハブソウ。
これらは、私の
園芸療法の活動において
非常に重要な役割を果たす
植物たちです。
種を一つひとつ手に取り
汚れを落とし、状態の
良いものを選んでいく作業は
指先の感覚を研ぎ澄ませる
地道なものです。
でも、この小さな粒の中に
来年のガーデンの景色が
詰まっていると思うと
自然と背筋が伸びます。
ローゼルが教えてくれた、交流の形
整理していた種の中でも
今年は特に「ローゼル」が
活躍してくれました。
訪問先の施設で紹介したところ
利用者さんはもちろん
職員さんやご家族の方々も
初めて見るその姿に
興味津々でした。
収穫したばかりの
ローゼルを使ってジャムを作り
黒砂糖を加えてお湯を注ぐと
独特の甘酸っぱいティーが
出来上がります。



「美味しいね」
「綺麗な色だね」
そんな飾らない言葉が飛び交い
その場が和やかな空気に
包まれました。
ご家族の中には
「自宅でも植えてみたいので
種を分けてほしい」と
仰ってくださる方もいました。
一粒の種が、施設の中だけでなく
ご家族の家庭へと繋がっていく。
特別な演出をしなくても
植物そのものの持つ力が
人々の間に自然な交流を
生んでくれました。
アズキの収穫と、現実の厳しさ
アズキも、今年は豊作でした。
利用者さんと一緒にサヤから
豆を取り出す作業は
指先の訓練を目的とした園芸療法の
一環でもあります。



収穫したアズキでぜんざいを作り
多くの方に召し上がって
いただくことができましたが
ここには一つ
避けては通れない「現実」も
ありました。
サヤを割るたびに
中からたくさんの虫が
出てくるのです。
「ぎゃー!」と驚きの声が上がり
思わず笑いが起こる。
これこそが、無農薬で
育てることのリアルであり
ガーデンの事実です。
作りすぎてしまい
配るのに苦労するという
贅沢な悩みもありましたが
そうした失敗も含めて
活動の記録として残して
おきたい一コマです。
落花生も
皆さんでサヤを取る作業をし
そのまま洗ってすぐ塩茹でを
しました。



茹でたての
美味しさは格別でした。
「また来年もこれを作ろう」
というシンプルな意欲。
その積み重ねが
園芸療法を支える
原動力になります。
種を保存する理由
私は、収穫したものを
すべて消費せず
必ず一定量を来年用の種として
保存します。
毎年新しい種を買えば
品質は安定するかも
しれませんし
手間もかかりません。
しかし、私は
「この種は、あの時に利用者さんと
一緒に収穫したものだ」という
事実を大切にしたいのです。
利用者さんのストーリーや
その時の会話、笑い声。
そうした目に見えない価値が
この一粒一粒に宿っています。
種を買う経費を抑えるという
実務的な理由もありますが
それ以上に、ストーリーを
繋いでいくことこそが
園芸療法士としての
私の仕事だと思っています。
自分自身への評価と、これからの決意
この年末、種を整理しながら
一年を振り返り
多くの方の笑顔に
触れられた事実に
私は自分自身に「合格」を
あげたいと思います。
完璧な管理はできなかったけれど
植物の力を借りて
誰かの役に立てた。
その事実は揺るぎません。
今、私は大掃除と並行して
来年の計画を練っています。
これまで
積み上げてきた経験を活かし
園芸療法アカデミーをさらに
実戦的な形へとバージョンアップ
させていきます。
ハイブリッド園芸療法と、令和の自立
私が目指しているのは
150坪のガーデンを活用した
リアルな体験と
天候に左右されず室内で提供できる
「ウォールガーデンセラピー」を
組み合わせた、独自の
【ハイブリッド園芸療法】です。
50代の女性たちが
自分の足で立ち
自立していくための場所。
それは、綺麗な言葉を
並べるだけでは作れません。
ガーデンでの泥臭い作業や
地道な制作、そして経営という
現実的な課題。
それらすべてを
「ありのまま」に学び
身につけていける学校にしたい。
令和という時代に求められる
新しい園芸療法の形を
提案するため
元旦返上で準備を進めています。
特別なことは何もありません。
ただ、目の前の一粒の種を
大切にするように
一つひとつの準備を一生懸命
進めていくだけです。
来年、このガーデンで
そしてアカデミーで
自立を目指す皆さんと
お会いできるのを
楽しみにしています。

コメント